Fiction Factory

ゲーム実況風プレイ日記&考察中心 常にネタバレ注意
時の残滓 第9話
足音は扉の前で消えた。ただし、話し声は消えていない。かなり扉に近い位置
にいるのか、話し声は大分はっきりと聞こえている。


「んで、お前どう思うよ?」
「いいんじゃないかな?大体、それが本当だとしても僕たちに不利益はないか
らね」


聞こえた声は男二人組のようだ。ここの守衛だろう。男の一人が扉にもたれか
かったのか、扉が音を上げる。


「そりゃ、今のとこはな。あいつが本当にウチのアイリス様の血縁者だっ
 て証拠もないし、上の奴らは俺らの話なんて聞かないだろうしよ」


アイリス「様」?若干……いや、完全に嫌味にしか聞こえないが、彼らがエニ
アを知っているのなら私のことなのかもしれない。違っていたら思い上がりも
いいところだろうが。

まあ、彼女がここへ呼びだしたわけだからその可能性は低いだろう。

そして、会話の中に違和感を抱く。

血縁者……?

私に血縁者がいるという話は聞いたことがない。


「まあね。そうでもなければ僕らがこんな暗くて狭いとこ担当させられている
 わけがないよ。それに仮にそれが真実だとしても、僕はバラすつもりはない
 ね。わざわざ狙われるようなことはバカのすることだよ」


上が何かを隠したがるのは不思議なことではなかったのだが、私は彼らの会話
を必死で追っていた。瞬きも、呼吸すらも忘れて私は彼らと扉一枚隔てただけ
の空間に身を置いている様は、まるで諜報活動でもしているかのよう。


「はっ、言い出したのはお前じゃねぇか」


男の一人が怒ったような口調で返す。


「あくまで君の仮説でしょ。僕はそれを上に報告したら面白そうだね、と言っ
 ただけで実行しようだなんて言ってないよ。それに、前から君の言ってたと
 おり仕事は楽しいからね。環境はとてもいいとは言えないけど」


もう一人の男は、先ほどの男に笑いながら返した。

内容からすると、仮説を上に突き立てるかどうかということのようだ。それか
らしばらく壁に貼りついて会話を聞いていたものの、談笑ばかりでそれ以上の
興味は湧かなかった。


「ふぅ、それじゃそろそろ戻ろう。もう交代の時間だしね。おっと、変な気は
 起こさないでよ。君だって信じているものから裏切られたくないだろう?」


話を切り上げる男の言葉が聞こえた。私は、その最後の言葉が……自分に向け
られているような気がして、それを否定しようとする。目をつむり、頭を空っ
ぽにしたら、できるかもしれない。

結局、その考えは否定できたのか分からなかった。

扉の前にあった人声は、足音とともに遠のいてゆく。完全に彼らの気配が消え
るのを待って、もう一度扉をライトで照らした。扉の下にキーコードの入力パ
ネルがあるはずだ。

あった。だが、パネル上のキーコードを入力するはずの場所にはすでに文字が
浮かんでいる。

『エラーコードNo.1435:故障中』


「開けられない……か」


扉を開けようと考えてしまった自分がおかしかった。開けられない扉を目の前
にして、身体が一気に崩れ落ちる。地下の室温は一定に保たれているはずだと
いうのにもかかわらず、震えが止まらない。

空気が、身体が、重くなるのを感じた。凍りつく思考が私の身体を支配する。

そして、この階段へ侵入した時のことを思い出した。あの時、私が扉に触れた
瞬間。扉は開かれた。まるで、誘っているかのように。

期待が、私の右手を伸ばさせる。前へ、前へ。硬めの流動体の中を掻き分ける
ようにゆっくり、ゆっくり。もし、それで開かなかったら。開けてしまったあ
とは。考えなければいけないことならおおいにあった。

右手が、扉に触れる。

明かりを期待して、目は細めていた。世界が、黒く染まっていく。


表現の間違いはともかく、設定が矛盾してないといいなぁ。一応重要な伏線
のような、そうでもないような。というか、製作開始時点で妄想小説にもあ
るように主人公に姉がいる描写がありますのでその辺を踏襲してます。

FF13の主人公とは逆なんですよね。妹じゃなくて姉がいる設定だった。

って、これネタバレしてよかったのか?www

うん、でも誰がって書いてないからいいと思う。

キャラクターは後々登場しますが、主人公姉の性格や背景はその妄想小説が
モデルになっているので昔何らかの事件で姉が妹をかばい、死んだという状況
を一部引き継いでいます。一部、ですよ。
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